第44回宮崎県医学検査学会 
抄録集

学会日時:  受付開始 9:00より
 学会開始 9:30
学会場:  宮崎市郡医師会臨床検査センター視聴覚教室
一般演題:  8題
特別講演:  1題

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演題No. 6

過去5年間における脊柱側轡症検診について

○大磯香代子 正入木和 久佐藤寿 斉藤賀寿子 浜川京子 湯田敏行
財団法人宮崎県健康づくり協会

【はじめに】
当協会では、脊柱側彎症検診を客窺的かつ正確に判定するため、従来のモアレ写真法によるスクリーニング検査をおこなっている。モアレ写真にて異常となった学童は、専門の医療機関を受診してもらい、その結呆については診察医より事後管理票に記入していただき、回収を行っている。今回、平成10年度から5年聞の事後管理票をもとに、検診結果の集計をおこなったので報告する。

【対象および方法】
対象は、平成10年崖から平成14午度までの5午間脊柱側彎症検診を受診した小学5年生65,575名、中学2年生54,046名である。
方法は、モアレ写真法によって医療機関の受診対象となった挙童の事後管理票を、各小・中挙校、健診センター、医師会等を通じて回収し、集計をおこなった。管理区分はA:要:治療(20度以上)B-1:要経過観祭(15〜19度)B-2:要経過観察(10〜14度)B-3:正常範囲(10度未満)C:不良姿勢):正常である。

【まとめ及び今後の課題】
(1).学校関係者から、脊柱側彎症の治療が長期化することや、コルセットを嫌がるなどの意見を耳にする事が多く、検査実施機関としても治療の方法や脊柱側彎症を熱知し、脊柱側彎症の統計結果を含めた情報の提供をしなければならない。
〈2)中学生女子は2次陽性率には、年度によって若干のばらつきが見られたが、管理区分内訳では、毎年B-3以上が90%以上を占めており、精度の一貫性と有用性を確認できた。
(3)事後管理票の回収率が50〜60%であり、2次検診受診状況を完全に把握することは困難であり、陽性者の経時的追跡をすることはできなかった。やりっぱなしの検診にならないためにも、デ一タの収集に努め、経年的観察の意義を伝えたい。